💡 「会社のロゴマークをDICの特色で指定したら 通常価格より高くなった」
印刷の世界で金や銀 特色インキを使うと見積もりが上がるのは「特殊なインキそのものが高いから」と思っていませんか
実は原価を押し上げている最大の理由は原材料費ではありません
指定された色をさまざまな条件の中で寸分狂わずに再現するために 職人が裏側で行っている凄まじい「手作業」にあります

特色印刷が高い本当の理由は
インキ自体の原価が高いからでもなく
機械の洗浄が大変だからだけでもありません
指定の色をターゲットの紙の上で100%再現させる
「調色(色合わせ)」という職人の拘束時間代だからです

インキ代が高いからではないという事実

一般的に「特色はインキ自体が高級品だから高い」というイメージを持たれがちですが それは本質ではありません

確かに金や銀 特殊な蛍光インキなどは通常のインキに比べて多少は割高ですが チラシや名刺で消費されるインキの量なんて数グラムから数十グラムの世界です
原材料の差額だけで見積もりが変動する説明としては全く辻褄が合いません

では なぜ高くなるのか
それは注文ごとに「その色を完全に合わせる人間の拘束時間」に対して費用が発生しているからです

DICカラーと同じ番号でも色は変わる

通常のフルカラー印刷は シアン マゼンタ イエロー ブラックの4色の掛け合わせ(アミ点の密度)で色を表現します

しかし特色印刷は「最初からその色に染まった液体」を印刷機にセットしなければなりません

指定色によっては調色済みインキをメーカーから直接取り寄せる場合もありますが 現場では色合わせや微調整のために職人による手作業の調色作業が発生することがあります

調色のレシピ通りに基本インキを混ぜ合わせるだけなら簡単ですが 実際はそう単純にいきません
なぜなら印刷する「紙の種類」によって インキの吸い込み方や表面での光の反射が劇的に変わってしまうからです

紙が変われば同じインキでも色は変わる

多くのデザイナーが見落としがちですが まったく同じDIC番号の特色インキをのせても 印刷する用紙が変われば肉眼での見え方は完全に別物になります

📄 【用紙別】同じ特色インキを塗ったときの発色リアリティ

① コート紙
✨ ギラッと鮮やかに発色

表面が特殊な鉱物でコーティングされているためインキが紙に染み込みません。インキの油分が表面に残り、DICカラーガイドのカラーチップに近い最も鮮やかで狙い通りの発色になります。

② マット紙
🎨 しっとり落ち着いた発色

光沢を抑えるコーティングが施されているため、コート紙に比べてインキがわずかに優しく沈みます。鮮やかさは一歩譲りますが、上品で高級感のある発色に落ち着きます。

③ 色上質紙・上質紙
⚠️ インキが沈んでくすむ

表面にコーティングが一切ないプレーンな紙です。インキが紙の繊維の奥深くへとグングン染み込んでしまう(インキ沈み)ため、コート紙と同じインキを使っても肉眼ではかなり「くすんだ暗い色」に変化します。さらに色上質紙の場合は、ベースの紙の色が透けて混ざるため難易度が跳ね上がります。

このように「DICの何番」と指定されても 工場の職人はただインキを機械に入れるだけでなく 「今回の紙は上質紙だから インキが沈むことを見越してあらかじめ少し明るめにブレンドを微調整しよう」といった 経験とカン(職人技)をフル稼働させて色を追い込んでいます

この泥臭い微調整工程は 機械のボタンをポンと押して自動化できる領域ではありません
長年のキャリアを持つ職人がつきっきりになり 何度も試し刷りを行って色を合わせていくため この高度な技術料と時間のカット代が見積もりに反映されているのです

1色増えるだけで機械が止まる現場のジレンマ

さらに特色インキをセットするためには 動いているカラー印刷機をわざわざ停止させ ローラーをピカピカに洗浄する段取り作業がセットで発生します

どれだけ印刷部数が少なくても この「紙に合わせた職人の色合わせ時間」と「機械を止めてローラーを隅々まで洗う時間」は1秒も短縮することができません

だからこそ 短納期で「今すぐこの特色で刷ってくれ」という注文は 工場側としては他の案件と洗浄スケジュールをまとめることができないため 原価が最も高くなってしまうのです

KAMIWAZAが特色印刷を一律の価格表にしない理由

多くのネット印刷通販では 特色の注文をそもそも受け付けないか 一律で非常に高い「一律上乗せ料金」を設定しています

それは個々の案件ごとに用紙の種類や職人の調色時間がどれくらいかかるか 画面上の計算だけでは予測しきれないからです

KAMIWAZAでは全国の提携工場ネットワークを活用し 案件内容に応じて最適な生産ルートを選択しています

この独自のネットワークがあるからこそ 案件内容や納期条件に応じて 合理的な生産ルートを選択できます

ご希望のDIC番号やPANTONEカラー 紙の種類や納期条件を個別にお伺いすることで 「この工場のこのラインなら 最も紙質に合わせた段取りの無駄なく コストを最小限に抑えて刷れる」というルートをその都度計算してお見積もりいたします

一律の過剰な上乗せをしないからこそ コーポレートカラーやこだわりを大切にしたい企業のお客様へ 常にクリーンで無駄のない適正価格をご案内することが可能になっています

特色は「職人の魂」が宿る特別な印刷

なぜ高いのかという理由の裏側には 印刷会社の都合ではなく あなたの会社のロゴやデザインの「色」をターゲットの紙の上で一番美しく定着させようとする 職人の真剣勝負の時間が流れています

もし「どうしても外せない大切なコーポレートカラー」がある場合は 単なるコストの引き算だけでなく ぜひその裏にある職人技の価値を思い出していただければ幸いです

KAMIWAZAはお客様の大切なこだわりに対して 常に誠実に 職人の確かな技術とともに最適な見積もりをお届けすることをお約束します