💡 一般の方はあまりご存知ないかもしれませんが
実は印刷のインキは1年中同じものではありません
気候や工場の温度に合わせてメーカーや職人が「夏用」「冬用」のインキを劇的にブレンド変化させて使い分けているのです

「印刷インキがもうすぐ底をつく」
という極端な噂が流れていますが
現場の結論から言うと その可能性は低いと考えられます

ただし 原材料(ナフサ)不足による
需給バランスの歪みが起きているのは事実です

ニュースで報じられる「ナフサ不足」の影

現在 世界的な原油価格の原価変動や 化学製品の基礎となる「粗製ナフサ」の供給網の不安定化により 印刷業界でもコスト防衛をめぐる様々な議論が交わされています

一部のメディアやSNSでは「インキの供給がストップするのではないか」「今のうちにモノクロ化を進めるべきだ」といった危機感を煽るような声も散見されます

ですが 実際の供給網(サプライチェーン)はどうなっているのか
現場のリアルな在庫状況と需給バランスの真実を理論をもとに解き明かします

夏用インキと冬用インキは別物

印刷職人だけが知っている インキの「粘度特性」

オフセット印刷に使われるインキは工場の室温や湿度によって劇的に硬さ(粘度)が変わる非常にデリケートな物質です
日本の激しい気候変化に合わせてインキメーカーは驚くほど緻密に設計を変えています

☀️ 夏用インキ(6月〜8月頃)

夏の暑さでインキがドロドロにダレてしまうのを防ぐため あらかじめ非常に硬く(粘度を高く)設計されています
もし夏に冬用を使うとインキがシャバシャバになり印刷面がにじんで水と油のバランスが崩れ 汚れ(地汚れ)が発生します

🌸🌱 春秋用インキ(4月〜5月 / 9月〜10月頃)

気温の寒暖差が最も激しい季節に合わせ 現場での扱いやすさを最優先にした「標準的な硬さ」に調整されています

❄️ 冬用インキ(11月〜3月頃)

冬の寒さでインキがガチガチに凝固するのを防ぐため あらかじめ柔らかく(粘度を低く)練り上げられています
もし冬に夏用を使うとインキが硬すぎることにより紙の表面をベリベリとむしり取るトラブル(ピッキング)が発生し 印刷物がゴミになってしまいます

このようにインキは季節ごとに専用の設計で生産・流通しているため 特定のインキだけを1年中大量にストックしておくこと自体 現場の品質管理上 現実的ではありません

現場のインキ不足 その本当の正体

一部で見られる「将来を見据えた在庫確保」の動き

では なぜ「インキが足りない」という噂がこれほど囁かれるのでしょうか

その正体は製造元の完全なストップではなく ナフサや原材料高騰の先行き不安を見越した 一部の企業による「通常より多めの在庫確保(安全在庫の積み増し)」の動きにあります

これが流通経路の局所的な需給バランスの歪みを生み「注文した色がいつもより届くのが遅い」といった現場の体感的な不足感に繋がっているのです
しかしインキメーカーの製造体制や代替原料の確保状況を鑑みても 今すぐ日本の印刷インキが完全に底をつくような事態になる可能性は低いと考えられます

KAMIWAZAが原材料変動に強い理由

多くの商業印刷会社では4色機(カラー機)が主力設備となっており 自社設備の稼働率や 特定のインキ・用紙の在庫状況に全体の印刷原価が大きく左右されがちです

一方 KAMIWAZAでは特定の単一工場や単一の設備だけに依存していません
全国の多数の専門印刷工場と それぞれの強み(4色カラー機 モノクロ専用機 厚紙専用機など)をベースにした強固な生産ネットワークを構築しています

「全国の提携工場の設備状況や案件特性をもとに 最適な工場へ振り分け」

この仕組みがあるからこそ KAMIWAZAはお客様の注文に対して無駄のない最適な製造ルートをダイレクトに選択できます
例え一部の地域や工場で局所的なインキ需給の偏りやコストの変動が起きたとしても ネットワーク全体で負荷を吸収し 常に安定した合理的な適正価格を維持し続けることができるのです

これからの時代に求められる 賢い発注の形

ナフサ不足や原材料のコスト変動が続くこれからの時代 大切なのは「足りなくなるかもしれない」と過剰に怖がって極端なモノクロ簡略化に走ることではありません
工場全体の設備効率や流通の構造を理解した スマートな発注方法を選択することです

KAMIWAZAは全国の工場のリアルな稼働効率をお客様のダイレクトなメリットへと変換し どんな時代であっても安心・高品質な印刷体験をお届けすることをお約束します